ウミネコヘブン

伊豆下田暮らし。花屋。園芸屋。編み物、織物、洋裁。狩猟のこと。猫。ときどき登山。レルのこと。

星野道夫の本から

そう、本物の肉か。

ニックのそんな言い方が何か可笑しかった。

カリブーであれツンドラの木の実であれ

人はその土地に深く関わるほど

そこに生きる他者の生命を

自分自身の中に取り込みたくなるのだろう。

そうすることで

よりその土地に属してゆくような気がするのだろう。

その行為を止めたとき

人の心はその自然から離れてゆく。

僕は

自分の中にさえ息づく

遠い狩猟の本能に驚くことがある。

 

星野 道夫 ーイニュニック

 

 

旦那に関してはー

そんなに哲学的に物事を捉えてはいないと

こんなふうに深くはたぶんないのだけれど

本物の野生動物に対峙する感覚というのは

計り知れない自身の野生を呼び起こすんだと

 

彼は言葉で語ることはしないし

そうすることを敢えて避けてるようにも

時々感じる

 

ただ 「楽しい」 とだけ。

 

それは思うに

震えるほど おそろしいほど

自分と自然との繋がりに 

自然と結びついているということに

同等のものとして 

そこにいるということが

たまらないんだろうなと