ウミネコヘブン

伊豆下田暮らし。花屋。園芸屋。編み物、織物、洋裁。狩猟のこと。猫。ときどき登山。レルのこと。

退院から1週間

ほっぺたが膨らんできて

か細かった声がしっかり

まつげものびてきてたし

女の子らしい顔つきになってきた

おっぱいを吸う力も強くなり

いろんな表情を見せるように

 

しわしわだった手も血行よくなりむちっと

きっともうすぐへその緒もとれる

 

わたしが抱きよせればどことなく嬉しそうで

ふにゃふにゃなってても泣き止むし

おっぱいだー て顔もしてる気がする

 

赤ちゃんって豊かだなぁ♡

 

そうそう

昨日市役所に出生届を出してきました

住民票に私たちの子としてこの子の名が

ちゃんと記載されて何だか感動◎

 

そして今日から

水音名義で通帳をつくりました

コツコツちょっとでも貯めて

いつかこの子の旅立ちの助けになるように

 

大きなことできなくても

親らしいこと したいなと

 


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名前の由来

水音 ーみと

 

 

水の音 

山から流れる沢の音

海の波の音

生き物が水辺で跳ねる音

雨を運ぶ風の音 

 

いろんな繊細なものに耳を傾けられる子に

 

 

梅雨という季節感から

 

梅雨の山歩きは本当に美しい

苔むす森は 色濃く鮮やか

草木は水を受けて艶めいて

いろんなものを輝かせてみせてくれる

そして

これから夏にむけて

益々萌える森への恵み 水の季節

水は大地と海を巡る生命のサイクル

かけがえのない命のサイクル

 

そういったイメージから

 

 

みと = meet (出会う)

音が似ているところから

色んな人やものや事に出会う子に

 

そうしてたくましく育ってもらいたい

 

 

愛しい水音 

父と母はぎゅうぎゅうに想いを詰めましたが

全てはどちらでもいいこと

あなたがどんなふうであろうと

わたしたちは守り 慈しみ 愛するよ

だから安心してすくすくと育ってね

 

 


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退院の朝

私は水音をスリングで抱いて

そのスタッフパスをもって

ライブ会場へ向った

途中なぜか崖に階段のついたところを

てくてくと登り

上がったところは

公園のアスレチックだったので

障害物に苦労しながら気をつけて下りる

 

やっと到着して

会場内は音が凄いだろうから と

子供用のヘッドフォンを受付でもらおうと尋ねると

スリングて寝てたはずの水音がいない

大慌てで探す 探す

スタッフさんにも声をかけて探してもらう

会場アナウンスもかけてもらう

 

ひとりのスタッフさんが

鳥と喋れると言い出して

鳥が水音ちゃんは大丈夫.と言ってるよと

教えてくれるけど

水音は鳥じゃありません!人間の子供です!

と わたしは叫ぶ

 

走り回って 探して

さっきのアスレチックまで戻ると

ものすごい揺れがきて 津波が襲ってきた

アスレチックの最上部まで上って

水がすぐそこまで来て

 

水音. 水音. 水音. 

水音は見つからない

ものすごい後悔が襲ってくる

どうして あのとき!

崖を登ってきたシーンを思い出す

 

 

夢から覚めた

まだ病院のベッドの上でほっとする

 

わたし

こういう心配や不安や責任を

母となったその日からずっと抱え続けるんだな

水音を目を離してどこかに行ったりなんか

絶対しない

 

夢のはなし

 

産後〜入院中

 

噂通り切開した縫い目が痛い

でも

やっと3日たって少しマシになってきた

悪露も生理の多い日くらいに.

 

3日目から水音が同室になって

オムツ替え 授乳 ミルク 

お世話が始まりました◎

出産のときから 

抗生物質とか点滴とかいろいろしてるから

母乳を心配していたけど(羊水混濁があったので)

看護師さんにきいたら大丈夫だとのこと.

 

しきりに手をパタパタさせて.

舌をれろれろさせてみたり.

黒目がちな目はちゃんと意思を持って何かを見.

うんちをした瞬間 おおってびっくりした顔.

泣いてたかと思えば 

あれ 私なんで泣いてたのかしら 急に真顔w.

しかめた顔なんかは大人顔負けな感じのときも.

あゆむに似てるなー 思ったり.

たっちゃんぽいなってときも.

これは私だなー とかも.

 

よくよく観察してみて 飽きないね

我が子はかわいいんだー

でも自分の子が一番と思えるのは

子も親も幸せなこと

ちゃんと自己肯定感のある子になりますように.

私のようにはなりますまい.

 

 

7/1 夢から覚めて

夜中に眠りが浅いとき 目が覚めて

遠くに女の人の唸る声

今まさに出産の痛みに耐えて

その声が耳に届く

しばらくそのまま眠れず

その人の 声を聞いて自分を重ねながら

応援するような気持ちでぼんやりと

そうしてたら 

いつの間にかまた眠っていた

 

食卓を囲む なぜか木の円いちゃぶ台で

旦那さんがいてくれて わたしを労って

‘じゃあ 少しだけね’って

何かを分けて 注いでくれた

それが くびれのあるガラスの器で

透き通った 黄金色の何かで

外の光を受けて きらきら輝いて美しかった

 

それは夢だったんだけど

 

その風景の中に

中島みゆきの ある曲の

メロディ(サビじゃないところ)が

本当に本当に優しく流れていて

ああなんか

こんなにも優しく包んでくれる 

この歌 何だったかなと思いながら

こんどは目が覚めて

 

夜中の 赤ちゃん生まれたかな…

昨日の夜のことを思い出しながら

頭の中では

その曲のメロディが響いていて

優しい夢の光景がちらついて

何だか 色んな気持ちが高ぶって

涙がいっぱいに溢れながら 

朝を迎えました

 

頭に流れてきた

中島みゆきの曲のメロディはこの部分

怖いような歌のようなんだけれど

そうではなくて すごく沁み入る

出産を終えて 

勝手に私にやってきたこの曲

聞くたびにきっと思い出す歌になるんだろうな

 

私本当は目撃したんです 昨日電車の駅階段で

ころがり落ちた子供と 突き飛ばした女のうす笑い

私驚いてしまって 助けもせず叫びもしなかった

ただ怖くて逃げました 私の敵は私です

 

このフレーズ

中島みゆき「ファイト」でした

 

出産

6/27

出産の日の2日前は検診で 39週2日.

内診でまだ子宮口が指2本くらいで

まだまだ狭くて硬いとのことで

噂の内診ぐりぐり!!

 

声が漏れてしまうくらい痛くて

しばらくじんじんする中

出産予定の7/2日に診察.

それまでに陣痛が来なければ7/4に入院.

ということを決めて

陣痛誘発剤の使用承諾書を受け取り帰宅.

 

鮮血の出血が滴るくらい出て

(しばらくしたら落ち着いたけど)

そのせいか腰が重だるーくなって

お腹もよく張るようになってきた.

 

 

6/28

相変わらず腰が重くて生理痛のようなダルさ.

お腹の張りも頻繁になってはいるけど

痛みがあるほどでもなく.

 

この日は久しぶりに蒸し暑い30℃超えの天気で

妊娠後期のマイナートラブル

(胸やけ.恥骨痛.お腹の重さ.便秘.頻尿etc…)

に加えてぐりぐりの影響の不調で

ほとんど家でごろごろ過ごす.

ときどき気になって陣痛アプリを開いてみるけど.

イマイチピンとこなくてやったりやらなかったり.

 

夕方になって

なんとなくお腹の張りが定期的な気がして

夕飯を作りながらアプリを起動 12分間隔.

でも痛みもないからどうなんだろうと思いながら様子をみる.

 

念のため.

急に病院に向かうことになってもいいようにと

夕食後に入院の準備の最終チェックと

早めのお風呂を済ませて.と思っていたら

入浴中に今までになかった気になる痛みが.

 

お風呂から上って

アプリで確認してみたら 5分間隔.

5分間隔にしては大した痛みじゃないけどな.

と何となく半信半疑なまま

もしものことを考えて

病院の近くまでは向かっておこうか.と

夜の20時半頃出発

向かってる最中も定期的に5分間隔.

 

病院に着いて

モニターチェック、内診をしてもらうと

‘定期的に5分くらいの間隔で陣痛がきてるようだけど

まだまだ弱いし子宮口も狭いし固いので

このまま入院して朝まで様子を見ましょう.

経過で陣痛が強くなればいいけど、なかなか進まないようだったら誘発をするということになるかもしれません’

とのこと.

 

てっきり

早とちりで一旦帰宅かも. と思っていたので

わっ ついに出産かー!と嬉しさと共に

これから朝までは少なくとも陣痛に耐えるのか.

陣痛の痛さはこれからどんどん増すんだろうな.

一体何時には赤ちゃんに出会えるんだろう.

不安でいっぱい

旦那さんは一回帰ろうかな とかいうのを

なんとか引き止めて 病院近くに泊まってもらう.

 

 

6/29

モニターをお腹につけたまま陣痛室で仮眠

そうは言っても5分おきに陣痛がくるから

うとうとしてただけともいえる

深夜3時くらいからはっきりとした痛みに変わって

痛みと同時に時計の針を5分おきに確認してるような.

ただただ耐える時間

 

途中 看護師さんが何度かきてくれたけど

‘なかなか陣痛時間も伸びないし間隔も縮まらないから

まだまだお産もすすまなそうですね’

と 絶望的なことを言われる

ああ 痛みがあるのにまだまだなんだ.

ということはまだまだ痛いのが続くんだ.

 

明けて7時半頃 旦那さんが戻ってくる

8時頃 医院長先生の診察

内診してもらうと

‘産道はまだまだ狭くて厚いし(ちくわで説明)

赤ちゃんがもっと下りてこないと子宮口も開いていかない.

陣痛も有効陣痛じゃなければお産は進みません.

誘発して痛みをつけていきましょう’

 

点滴に誘発剤が加えられる

夜勤の看護師さんと交代して

おばさま助産師さんや看護師さんが来て

代わる代わる様子を見に来る

 

徐々に増してく痛み.

間隔がたんだん短くなっていく.

痛みに耐えきれず声を上げるようになる

嘔吐しそうになって 唾を吐く

腰がものすごく痛くて旦那さんに強くおしてもらう

 

看護師さんが慌てて突然入ってきて

酸素チューブをつけ呼吸を誘導.

赤ちゃんの心拍が落ちてるからねー

ゆっくり鼻から吸ってゆっくり吐いてー

痛みでパニック状態だった.

たぶん姿勢も悪かった.

 

このあと ベテランらしい助産師さんが

陣痛にあわせて付き添ってくれた.

痛みは変わらず痛いけど

呼吸を乱すことなく痛みに耐えられるように.

 

しかし2分間隔の陣痛.

睡眠不足で意識朦朧

痛みの波が早くて 頻繁にくる陣痛

またもや吐き気 そして嘔吐

頭の中では帝王切開でもいいから早くして!

と思うばかり.

 

呼吸法が良くなったせいか

だんだんと赤ちゃんが下りてくる

それはいいけれど

もうこうなってくると内診するときは

痛みのタイミングばかり.

痛みが弱いときの子宮口は柔らかいらしく

だいぶ広がってきてるらしい.

痛みのタイミングになると固くなってしまって 

それがあとどのくらいなのかという.

頭では理解しているけれど錯乱状態

そのときばかりは呼吸が乱れて喘ぐ

この内診後 破水

 

さらに誘発剤を追加

痛みはとっくにピークに達しているんだと思う

ああでもきっと外来終わるまでは先生来れない.

少なくとも12時まで耐えなきゃいけない.

 

だんだんといきみたい感覚がやってくる

いきみたい. と助産師さんに言ってみる

痛いタイミングでの内診 

そして休息のタイミングで

ちょっとだけがんばってね. と

今少しだけ広げたらよく開くようになるから.

ぐっと子宮口の奥を広げるように手が入る

またしても声が漏れる

よくがまんしたわね. もうちょっとよ!

でももう少しいきまないでがんばって.

ベテラン助産師さんが声をかけてくれる.

 

またしばらく耐える

何回か もう覚えてないけれど 

続々くる 陣痛の波になんとか堪える

そのたび激痛が腰に響く

少しだけいきむ力が入ると腰が楽になる

でも 

まだダメだと言い聞かせながら息を吐く

 

そして内診.

若い助産師さんが

あとここ少しだけ被ってるとこいければ…

確認してください!

ベテラン助産師さんに促す.

そして 

私の股にぎゅっと手を入れて激痛が走る

もう分娩台に上がれるわよ、次からはいきんで大丈夫.

 

よたよたしながら分娩台に上がる

痛みの波が押し寄せる

しっかり寝転ぶ前に痛みの波

急いで体勢をつくる

助産師さんの声でいきむ

息が漏れて声をあげると

こんどは息をもらさないでいきんで!

2回吸って吐いてをしたら次でいきむよー!

言われた通りいきむ

もう痛みを逃す呼吸よりも

いきむほうが断然楽にも感じる

でも まだ出てこない

 

院長先生が来た

そして次の波でまた2回いきむ 

だめだ

そしてまた次の痛み

旦那さんの声が聞こえてくる

がんばれ がんばれ!

1回目のいきみ でない そして2回目で

 

ドュルドュルン と

大きな塊が一瞬で流れ出て

それといっしょに血液とかなんだろう

生温かい液体が溢れてこぼれるのを感じた

痛みは感じなかった

 

血だらけの赤ちゃんー

この瞬間にレルは水音になりました

感動的だったな

院長先生が取り上げた

血で赤黒くなった赤ん坊が

ねっとりとしたまま

わたしのお腹にやってきたその時

 

よく頑張ったね.

ずっとずっと会いたかったよ.

 

そのあと色んな処置をして

旦那さんが横に来て

嬉しそうに水音をみていて

それがまた泣けた

家族になったんだなー と

 

 

水音(みと)

2019(R元)/6/29  12:19 生まれ

2800g / 49.5cm

 

愛する水音 大切に大切に育てるよ

 

 

 

 

 

39週と3日

昨日の内診から何だか調子が良くなくて

重い腰痛と どろっとした出血

パンパンにお腹が張るのも

臨月の体の重さに加わって

ぜんぜんやる気が出ない1日

久々に30℃超えっていうのもダルさのひとつ

 

ヨガもしなければ

カーテンの縫い物をするわけでもなく

気休めに掃除機かけたくらいで

午前中に昼寝はするし

たっちゃんが帰ってくるまで夕寝するし…

 

ところが一転

夕方からなんとなく気になって計り始めた

陣痛アプリ 半信半疑でやりはじめたけど

夕食後なんとなく張りに痛みがのり出して

間隔はすでに5分ちょっと

5分間隔でこの程度の痛み?感はあったものの

もしものことがあったら困るので

取り越し苦労でもいいか!と出発

前駆陣痛かな 微弱陣痛ってやつかな

あーだこーだ考えつつ行ってみたら

病院着いたら 即入院。。

 

内診では子宮口はまだ狭くて硬いと.

陣痛はまだ弱いけど定期的にきてるので 

朝方まで様子をみて 誘発も視野に入れての

お産になりますねーと。

 

そして長い夜がスタート